ローダウンは善か悪か。皮肉屋目線で考案する。【シャコタンニキ】

ローダウンに対する主な意見(偏見を含む)

今回の記事では、賛否が声高に叫ばれる【バイクのローダウン】について、考察してみたいと思います。ただし当記事は偏見に満ちており、低身長のライターが皮肉と偏見を持って執筆しているので、エンタメ程度にご一笑していただければ幸いです。
巷では賛否分かれるローダウンだが、世間ではネットの意見を聞くほどに賛否意見が分かれていて、結局どうなのよ!と思っていらっしゃる身長シャコタンな方が多々いらっしゃると思う。基本的には意見は似通っているようなので、まずは整理してみる。
・メリット
 足つきが向上するため低身長でも安心感が増し、かつ手の届く(足の届く)モデルが増える
・デメリット
 メーカーが想定するセッティングのバランスが崩れる(本当?)
 なんとなく漂う初心者感(気のせいか?)
 お金がかかる
大体こんなところではないだろうか。とりあえず書き出してみたので、この後はそれぞれ検証してみたいと思う。
 

実際、ローダウン車は乗りにくい?

職業柄車高を下げることはよくあるが、ノーマル車と比較して特段ローダウン車が乗りづらくなる印象はない。なぜならそもそもノーマルの車高やセッティング自体平均値に元づくものであり、決して身長シャコタン寄りには作られていないからだ。画像はMT125をローダウンしたものだが、28mmとまあまあ下げた割には乗った感じ大差なかった。試しに数名にローダウンを隠して試乗してもらったが、何が変わったのかは誰一人として気がつかなかった。


しかし、安心するのはまだ早い。別の機会で、TENERE700をローダウンした時には何とも言い難い乗りづらさを感じて、すぐに戻してしまった。個人的には、これは運転技量の差で感じたり感じなかったりするものではなく、たまにローダウンに向いてない車種が混在しているとしか表現できない。自分の愛車であるXSR900に関しては、ローダウンしたことを忘れて乗り回し、車高落ちてるよね、と指摘を受けても記憶にないなぁ・・。と言い張る始末だ。もしかしたら人一倍鈍感なのかもしれない。

ローダウンしてもこの足つき。絶望的だ。

今までの体感上、ローダウンが気にならなかった車種は【MT-09シリーズ】【TRACERシリーズ】【MT125】【YZF-R125】など多岐にわたる。逆に一番気になったのは【TENERE700】【SEROW250】【YZF-R1】等だ。全てストリートでの使用で、かつ市販のキットを取りつけただけだ。足回りのセッティングやサグ出しなどは行っていない。SEROWやR1に至っては、気になるといっても変化に気づいたというだけで、特段不具合や危険は感じなかった。もちろん下げ過ぎは禁物だが、おおよそ30mm位までのローダウンなら大きな問題ではないというのが個人的な感想だった。15mm~20mmの車高下げでも、数字以上に恩恵は体感できるが、30mm位下げるとモデルによってはサイドスタンドでの立ちが強くなり、停めておくときに注意が必要だろう。例えばSR400等は元々立ち気味なのでショートスタンドが必要だろうし、逆にYZF-R25やMT-25は元々短すぎるのでローダウンして適正になる感じだ。ローダウンしながら車両購入する場合はシャコタンに詳しい販売店との相談はマストだろう。
ちなみにどちらかというと足つきの問題よりもライダーの体型に対して重すぎる車種や、取り回しに苦労するような大きすぎるバイクの方が危険な気がするが、割と足つき問題と混同して語られていることが多いような気がした。というわけであくまで感覚的な問題となってしまうのだが、下記のようにまとめてみた。

・たいていの市販車は、多分普通のライディングスキルならば車高を落としても支障はない
・一部モデル、特にオフロードモデルでは変化を感じることがある、または非常に不快な乗り味になる
・乗車時よりも、見落としがちな停めておくときの安定感は事前に確認が必要
・ストリートに限って言えば車高を落とさないで不安定に乗るよりも、車高を落としてしまった方がよい
・そもそも足つきよりも重量や取り回しで無理する方が危険だが、混同されている

ローダウン反対派の存在について。

邪魔者はどこにでも存在する

基本的にはローダウンの最大のメリットは足つき性の向上である。モデルによっては低身長では乗ることが不可能と思えるような足つきのモデルも多数存在している。せっかく大型免許を取得したりしてこれで免許に制限がなくなったーと思ったら、体格によって選択肢が限られてしまうのだ。こんなにつまらないことがあるだろうか。しかし我々も黙っているわけにはいかない。ローダウンやシークレットシューズなどを駆使して何とかしてあこがれに手を伸ばそうとする。しかし、そんな我々を不安にさせる人々が存在する。「シャコタンアンチ」である。
シャコタンアンチは様々なところに出没して、ローダウンのデメリットを声高に叫ぶ性質を持っている。特徴は以下の通り。

・ローダウン自体がまるでバイクを危険にしてしまうような言動をする。
・メーカーの初期セッティングが神がかって素晴らしいものだと説く。
・慣れによってどうにかなると思っている(慣れるまでに大けがしたらどうすんだ)
・自分は足つきに困っていない、もしくは昔アンチに噛まれてツンツン足に慣れているシャコタン(私か?)

大まかにこんなところだが、厄介なのは主張自体はあながち間違えてはいないところだ。
基本的にネット界隈の最近のトレンドだと思うが、一見正論に聞こえることは他人に強く主張してもOKと思っている御仁の多いこと・・。彼らはほとんどの場合、自身の経験則ではなく聞いた話やたった一回、二回の浅い経験で語っている場合がある。さんざんローダウン車を経験して、酸いも甘いも知っている意見ではない場合がほとんどだ。
彼らがシャコタンを否定するメリットは、想像の範囲は出ないがおそらく以下が考えられる。

・標準のディメンションを称賛することにより、一周回ったベテラン感を演出できる(俺は一周回った男だ)
・ネットではありがちな否定論を踏襲することで、自身の意見の正しさを主張(調べればすぐに出てくる常識だぜ)
・低身長や短足に対するマウンティングや優性思想(足がつかねぇのに乗るなんてダセェぜ!俺は足が長い)
・あなたを心配してますよ、体格に合わない無理をしていませんか?(大型バイクは選ばれしものの乗り物なのだ!)

その他さまざまな要因は考えられるが、まずは平均身長以上の男の否定的な意見は参考にしない方がよさそうだ。だって彼らは少なくともローダウンに対する経験則からの知識は持っておらず、かつ乗ったことがあったとしてもありがたみが分からないのだから。満腹な人のグルメレポートなど、聞くに値しないのだ。しまいには「高身長だとバイクが小さく見えちゃうのが悩み」とか言い出す始末だ。誰も見ていないであろうあなたの姿の、しかも見た目が悩みとは恐れ入った。こんな贅沢はドバイの王族でもおいそれと口にはしないだろう。

まとめ

色々と長くなったが、ローダウンはセッティングの一部であり、バイクをより自分に近づける行為だと思う。平均身長、平均体重に合わせて設計された車両をあなたの体型にフィットさせる行為であり、ズボンを買うときに裾上げをするような感じだと思う。もちろん裾上げをしないで済むに越したことはないが、必要ならば躊躇せず一度やってみることをお勧めする。

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